いたるところに欺瞞と猫かぶりと人殺しと毒殺と偽りの誓いと裏切りがある。ただひとつの純粋な場所は、汚れなく人間性に宿るわれらの愛だけだ。

−−−それで最終的には「音声なし」を決断されたと。
藤原「個人的には音声を入れたい」のと「演出面を考えると音声はないほうがいい」という問題を比べて最後のギリギリまで悩んでいました。しかし最終的に「製作期間が足りない」という問題が決め手となって、それならば音声はつけないでいこうと。でもプレイした後に「ああぁこれは音声なくてもいいんじゃないのかな。」と思っていただけるのではないかと思います。
−−−これまたユーザーは気になっていると思いますが、後にコンシューマー移植したり、完全版を発売して音声対応するのでしょうか?
藤原「いえ、私と田中ロミオとしては音声がついたものを作るつもりはありません。最果てのイマ』に関しては、これが唯一のものになるでしょう。


※『PUSH!』2005年10月号 プロデューサー藤原将のインタビューでザウス[純米]最新作『最果てのイマ』の真実に迫る 72pより一部抜粋


エロゲ至上類を見ない規模の開発費を注ぎ込んだ『聖なるかな』ショックが要因でしょうか。ブランド側のお家事情があるとはいえ、プロレスラーの引退宣言クラスに信用出来んのう。。
などと言いつつも、フルボイス版が発売されたところで、以前なら「商業主義帝国に死の裁きを!腐ったリンゴに茨の王冠を!」などとブチ切れたり、「自分が信じた世界は、そんなに冷たいところじゃない!」と悲観に暮れたりしてたところでしょうが、もはやこの手のちゃぶ台返しにすっかり慣れてしまったせいか、特にこれといって「嬉しい」や「不愉快」といった感慨深い喜怒哀楽の感情は沸いてこなかったりする。
あるとすれば、すべてに妄信的だったあの頃には無い深い獏とした寂寥感ぐらいでしょうか。いやはや。